○東久留米市消防団の運営に関する規程
平成23年3月30日
訓令甲第3号
東久留米市消防団の運営に関する規程(昭和51年東久留米市訓令甲第5号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この規程は、東久留米市消防団の組織等に関する規則(昭和51年東久留米市規則第14号。以下「規則」という。)第11条に基づき、東久留米市消防団(以下「消防団」という。)の火災、水災、震災及びその他の災害(以下「災害等」という。)に対する活動基準を定め、消防団長(以下「団長」という。)が、関係機関と連携して団の活動機能を十分に発揮させ、消防団の適正かつ能率的な運営を図ることを目的とする。
(1) 災害等活動 災害等の警戒及び被害の軽減並びに人命救助のために行う活動をいう。
(2) 活動体制 災害等活動を効果的に行うため、団本部及び分団の構成と指揮命令系統等を明らかにした基本的な体制をいう。
(4) 分団区域 規則第3条で定められた分団の担当区域をいう。
(5) 分団施設 消防団用ポンプ車(以下「ポンプ車」という。)を常時格納してある施設をいう。
(6) 分団責任者 分団長に事故がある場合又は欠けた場合の分団における責任者をいう。
(7) 消防署隊 災害等に対応するため現場に出場した消防署所の消防隊をいう。
(8) 指揮本部 災害等現場における消防署の指揮拠点をいう。
(9) 伝達システム 消防団に対して災害発生等に係る連絡を行うメール配信又はサイレン吹鳴を行うシステムをいう。
(10) 指揮本部長 大隊長又は署隊長など指揮本部における最高責任者をいう。
(11) 署隊本部 東久留米消防署における署隊の本部をいう。
(12) その他の災害 災害対策基本法(昭和36年法律第223号)第2条第1号に定める災害(ただし、火災、水災及び震災は除く。)をいう。
(13) 水災時 水災に対し、消防団が対処する必要がある場合をいう。
(14) 震災時 震災に対し、消防団が対処する必要がある場合をいう。
(団本部等の活動体制)
第3条 団本部及び分団の活動体制は、別図のとおりとする。
2 団長は、指揮全般を補佐させるため、規則第4条第2項の規定によるほか、副団長の階級にある者のうち1名を団本部指揮担当として指定して、災害等現場における分団等の活動に係る指揮を行うものとする。
3 分団長は、分団員を指揮統率し消防団活動を行うものとする。ただし、分団長が災害現場で不在の場合は、副分団長、部長、団員の順で分団長があらかじめ指定した者が、災害現場における分団の責任者として分団の指揮を執るものとする。
4 水災、震災時には、各分団で任務を分けて活動することができるものとする。この場合において、任務ごとの責任者を定め、原則として分団長の指揮の下活動するものとする。
(消防団現場本部の設置)
第4条 団長は、災害現場において指揮本部長から要請があった場合及び消防署隊との連携を強化して対応する必要があると判断した場合には、指揮本部長と協議のうえ現場付近に消防団現場指揮本部(以下「団指揮本部」という。)を設置するものとする。
(災害等活動の基本)
第5条 災害等活動は、署隊本部又は指揮本部のもとに団指揮本部を通じて指揮系統の一元化を図り、消防団の保有する装備資機材を十分に活用し、消防署隊との連携による人命救助活動及び被害の局限防止を図ることを基本とする。
(任務遂行上の指導事項)
第6条 団長及び分団長は、任務遂行上の指導事項として次の各号を団員に徹底しておくものとする。
(1) 消防団員としての職責を自覚し、規律保持に努めるとともに知り得た秘密を守ること。
(2) 現場活動についての意見等を公表する場合には、団長の承認を得ること。
(3) 災害の発生を覚知し、又は緊急事態に遭遇した場合は、消防団員として必要な措置をとるとともに、消防署隊等に通報すること。
(4) 災害出場に備え、迅速かつ的確な行動がとれるよう諸準備を整えておくこと。
(5) 活動時は、上司の命令に従い、統率された組織的な活動のもとに、規律厳正な活動を行うこと。
(6) 安全確保の基本は、自己にあることを認識し、安全管理の徹底を図り、事故防止に努めること。
(管轄区域外への出動)
第7条 分団及び団員は、団長の許可を受けないで管轄区域外の水、火災その他の災害現場に出動してはならない。ただし、消防相互応援協定又は東久留米市長(以下「市長」という。)の命令に基づく出動はこの限りでない。
(緊急連絡網の確立)
第8条 団長及び分団長は、水災時及び震災時の参集等の命令が発せられた場合、緊急に対応できるように団員相互の緊急連絡網を確立しておくものとする。
(出動)
第9条 消防団の出動は、東久留米市消防団災害出動規則(昭和50年規則第31号)による。
(出動及び参集要領)
第10条 団員は、所属分団の出動区域において災害等の発生を認知又は伝達システム等により災害を覚知した場合及び所属分団の出動を命じられた場合は、直ちに次により原則として分団施設に参集し、ポンプ車で災害現場へ出動するものとする。ただし、分団施設に参集するいとまがない場合等やむを得ない理由がある場合は、災害現場に直接出動することができる。
2 団本部は、団指揮車で災害現場へ出動する。
3 出動時の服装は、原則として防火衣等災害活動を行うために適した服装とする。
4 出動手段は、徒歩、自転車、自家用車等とする。ただし、自家用車で災害現場に直接出動した場合は、駐車時に標識(様式第1号)を外部から分かるよう車内に掲げること。
5 分団施設からポンプ車で出動する際は、分団施設は施錠して出動するものとする。ただし、ポンプ車が出動する時に待機人員が分団施設にいる場合は、その限りではない。
6 水災時及び震災時においては、分団への出動命令は分団別に行うため、伝達システム等で参集の連絡を受けた場合は、別に定める場所へそれぞれ参集するものとする。
(ポンプ車による出動時における留意事項)
第11条 ポンプ車が災害現場に出動する時は、道路交通法(昭和35年法律第105号)その他の法令に定める交通規則に従うとともに、正当な交通を維持するために赤色警光灯及びサイレン等を用いるものとする。ただし、引き上げの際の警戒信号は、鐘又は警笛に限るものとする。
2 運行時にポンプ車に乗車している者は、全員で安全確認を行い、交通事故防止に努めるものとする。
(分団責任者の災害出場時における順守事項)
第12条 災害現場へ出動又は引きあげの場合にポンプ車に乗車する分団責任者は、次の各号に定める事項を順守しなければならない。
(1) 機関担当員の隣席に乗車すること。
(2) 各分団に配置した防災無線機及びポンプ車の受令機で災害状況を傍受する体制をとること及び防災無線は災害現場に持参すること。
(3) 事故を防止するため、病院、学校等の前を通過するときは、警戒信号を用いること及び赤信号の交差点進入時は警戒信号を用いるとともに、必ず一時停止してから進入すること。
(4) 団員以外の者をポンプ車に乗車させないこと。
(5) ポンプ車は、1列縦隊で安全を保って走行すること。
(6) 交通事故発生時は、業務を中止し、道路交通法上の措置を他の乗車員に命じるとともに団本部等へ速やかに事故発生を即報すること。この場合において、分団長は、事故概要報告(様式第2号)を団長(事務局経由)へ速やかに提出すること。
(分団責任者の順守事項)
第13条 災害現場に出動した分団責任者は、次の事項を守らなければならない。
(1) 各分団の責任者は災害現場に到着した際、指揮本部及び団本部に現着報告するとともに任務付与を受けること。ただし、指揮本部及び団本部が未着の場合は、防災行政無線で団本部及び出動分団へ災害状況を即報すること。
(2) 上級指揮者が到着した際に、災害状況、消防団の活動状況及び消防活動上必要と認めた事項を報告すること。
(3) 所轄指揮本部長の指揮の下に行動すること。
(4) 消防活動中は、適切な判断と敢然とした決意をもって団員の活動を指揮監督すること。
(5) 常に自己の指揮下にある団員を掌握し、情勢の変化にかなった体制がとれるように努めること。
(6) 所属団員の安全管理に十分に配意し、必要な措置をとること。
(7) 災害活動終了後は、速やかに災害等出場概要報告書(様式第3号)に必要事項を記入した後、事務局へ提出すること。
(火災時の活動原則)
第14条 火災現場における消防団の活動は、次の各号のとおりとする。
(1) 消防署隊の現場到着前においては、先着した分団責任者の指揮のもとに、次の活動を行う。
ア 要救助者の有無の確認
イ 老人、幼児、病弱者等の有無及び人命危険に関する情報の収集
ウ 人命救助等を要する場合の救助、避難誘導等
エ 傷病者の応急救護
オ 消火活動
カ 延焼状況の把握
(2) 消防署隊到着後においては、次の活動を行う。
ア 分団責任者は、指揮本部及び団本部の指揮のもとで、出動団員の行動把握に努め、消防署隊と連携した現場活動を基本として活動する。
イ 団員は、分団責任者の指揮のもとポンプ車による消火活動等を行い、現場の状況に応じて必要な任務を遂行する。
(1) 建築物その他の物件の破壊は最小限とし、水損防止にも配意すること。
(2) 現場解散時には、出動した者のうち上位の階級又は先任の団員が、活動状況、団員の受傷及び資機材の異状の有無を団指揮本部に報告すること。
(火災現場における活動要領)
第16条 火災現場における活動要領は、別表第2のとおりとする。
(その他の災害への出動)
第17条 その他の災害への消防団の出動は次の場合とし、団長が出動分団を指定して命令するものとする。
(1) 市内で鉄道事故、航空機事故等により多数の傷病者が発生し、東久留米消防署長(以下「署長」という。)から出動要請があった場合
(2) 前号の災害が発生し、団長が出動の必要を認めた場合
(その他の災害現場活動)
第18条 その他の災害における現場活動は、別表第3のとおりとする。
(水災時における参集基準)
第19条 水災時の消防団の参集は東久留米市地域防災計画(平成21年3月31日策定)風水害編に基づき次の場合とし、団長が、分団を指定して参集させるものとする。
(1) 東久留米市に気象業務法(昭和27年法律第165号)第14条の2に基づく暴風、大雨、大雪及び洪水の警報が発令された場合
(2) 水防法(昭和24年法律第193号)第16条の水防警報が発令された場合
(3) 前号に定めるほか、市長が水災等の発生するおそれがあると認めたとき及び水災等が発生し、出動要請があった場合
(4) 市長から団長へ消防団の参集を命ぜられた場合
(5) 署長から団長へ消防団の出動要請があった場合
(6) 団長が水災等の発生するおそれがあると認めたとき及び水災等が発生し、消防団の出動を必要と認めた場合
(水災時における参集要領)
第20条 参集時の服装は、原則として活動服、編上げ活動靴、保安帽及び手袋を着用し、活動用雨外とう、長ぐつを携行して、次の場所に参集するものとする。
(1) 団本部は、団幹部室とし、市水防本部が設置された場合は、災害対策本部へ移動する。
(2) 分団員は、所属分団施設とする。
2 参集手段は、徒歩、自転車等とする。
3 団員は、参集途上における被害状況等を分団長に報告する。
4 分団長は、参集人員及び報告内容を取りまとめ団本部へ報告する。
(水災時の活動原則)
第21条 水災時の活動は、団本部を開設するとともに、分団単位で活動することを原則とする。
2 団長及び分団長は、分団員の参集状況等により必要と認めた場合、責任者を定め、任務ごとの活動をさせることができる。
3 消防団の災害現場への出動は、市長の命令または署長の要請に基づき団長が出動分団を指定して出動するものとする。
4 団長は、署長から要請があった場合、副団長1名及び分団員を指定して、署隊本部へ派遣するものとする。
5 分団長は、団本部の統制に従って分団員を指揮する。
(水災時の活動上の任務)
第22条 水災時における活動上の任務は、別表第4のとおりとする。
(水災時の活動要領)
第23条 水災時における活動要領は、別表第5のとおりとする。
(震災時における参集基準)
第24条 震災時の消防団の出動は東久留米市地域防災計画震災編に基づき次の場合とする。
(1) 東久留米市の震度が、震度5強以上の地震が発生した場合
(2) 市長が前号以外で、市内に大規模な災害が発生するおそれがあると認めた場合又は災害が発生した場合
(3) 団長が前1号以外で、大規模な災害が発生するおそれがあると認めた場合及び震災等が発生し、消防団の出動を必要と認めた場合
2 前項第1号の地震が発生した場合は、自動的に参集するものとする。
3 前項以外の場合は、団長が分団を指定して命令するものとする。
(震災時における参集要領)
第25条 震災時における参集時の服装は、原則として活動服、編上げ活動靴、保安帽及び手袋を着用し、防火衣、防火帽及びゴム長靴を携行して、次の場所に参集するものとする。
(1) 団本部は、団幹部室とし、災害対策本部が設置された場合は、災害対策本部へ移動する。
(2) 分団員は、所属分団施設とする。
2 参集手段は、徒歩、自転車等とする。
3 参集時には、タオル、水筒、食料、ラジオ、カメラ、メモ帳筆記具、現金等を努めて持参するものとし、団員は参集途上における被害状況等を分団長に報告する。
4 分団長は、参集人員及び報告内容を取りまとめ団本部へ報告する。
(震災時の活動原則)
第26条 震災時の活動は災害対策本部のもとに団本部を開設するとともに、分団単位に活動することを原則とする。
2 団長及び分団長は、分団員の参集状況等により必要と認めた場合、責任者を定め、任務ごとの活動をさせることができる。
3 消防団の災害現場への出動は、市長の命令又は署長の要請に基づいて団長が出動分団を指定して出動するものとする。
4 東久留米市外の災害現場への出動は、消防相互応援協定に基づき、市長の命令により、団長が出動分団を指定して出動を命令するものとする。
5 団長は、署長から要請があった場合、副団長1名及び分団員を指定して、署隊本部へ派遣するものとする。
(震災時の活動上の任務)
第27条 震災時における活動上の任務は、別表第6のとおりとする。
(震災時の活動要領)
第28条 震災時における活動要領は、別表第7のとおりとする。
(警戒の実施)
第29条 団長は、災害の未然防止と災害発生時における人的・物的被害を最小限にとどめるため、要請があった場合で、消防団による警戒が必要であると認めた場合、警戒を実施するものとする。
2 団長は、前項の要請によるほか、管轄区域内の催物等の開催に伴い、災害の未然防止等に対応するため必要があると判断した場合は、関係機関と協議のうえ分団を指定するなどして警戒を実施できるものとする。
(警戒の実施要領)
第30条 団長は、必要に応じて警戒本部及び分団警戒所を設置して警戒班を編成する等、次の各号に配意して警戒を実施するものとする。
(1) 警戒の目的及び重点項目を明確にすること。
(2) 災害発生時、早期に対応できるよう、必要資器材を準備すること。
(3) 必要に応じてポンプ車を移動配備すること。
(4) 団本部等への連絡体制を状況に応じた方法で確保すること。
(5) その他団長が必要と認めたもの
(出動不能に係る措置)
第31条 各分団長は、ポンプ車の車検・修繕等で災害に出動することができない事情が生じた場合は、速やかに分団の出動不能について(様式第4号)により団長(事務局経由)へ、理由を添えて出動不能を届け出ること。
2 出動不能となった分団の分団長は、近隣の分団長に対して、出動不能であることを通知すること。
3 団長は、第1項による届出を受理した時は、速やかに署長へ通知(事務局経由)するものとする。
2 東久留米市消防団出動依頼について(通知)は、分団長が依頼のあった自治会等へ交付するものとする。
(教養及び訓練)
第33条 団長及び各分団長は、団員の品位の向上及び消防活動技能の練磨に努め、定期的に訓練、教育及び研修を行わなければならない。
(文書簿冊)
第34条 各分団長は、次の簿冊を備え、常にこれを整理して置かなければならない。
(1) 消防団員名簿
(2) 給貸与品台帳
(3) 設備備品台帳
(4) 水利施設台帳
(消防団活動に関する報告)
第35条 各分団長は、毎月5日(土日休日の場合は直後の平日)までに各分団の活動に係る報告を出動報告明細書(様式第8号)により団長(事務局経由)へ報告すること。
(その他報告)
第36条 分団長は、下記の事項に該当する事案が発生した場合は、事故概要報告により団長(事務局経由)へ必要な資料を添えて報告すること。
(1) 交通事故以外の機器損傷事故に関すること。
(2) 分団員の身分等に関すること。
(3) 訓練、演習、警戒における特異事案に関すること。
(4) その他分団長が団長に報告のあると認める事案
(その他)
第37条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は団長が別に定める。
付則
この訓令は、平成23年4月1日から施行する。
付則(平成27年3月30日訓令甲第21号)
この訓令は、公布の日から施行する。
付則(令和6年3月29日訓令甲第12号)
この訓令は、令和6年4月1日から施行する。
別図(第3条関係)
災害活動体制図
1 団本部
2 分団
※ 分団長に事故ある場合は、分団責任者を階級、年功、入団順で指定すること。
※ 部長が複数名災害現場へ出動する場合は、部長の中から1名責任者を年功、入団順で指定すること。
※ 担当任務を分けて活動する場合は、任務ごと責任者を階級、年功、入団順で指定すること。
別表第1(第15条関係)
火災時の活動上の任務
担当 | 平常時の任務 | 火災現場活動中の任務等 | |
団本部 | 団長 各副団長 | 1 担当分団区域の把握に関すること。 2 担当分団区域内の消防事象の把握に関すること。 3 担当分団の構成人員及び消防戦力の把握に関すること。 | 1 市内の火災出動に関すること。 2 消防団の指揮統制に関すること。 3 指揮本部長からの指示命令の伝達及び調整に関すること。 4 消防団の活動状況の把握に関すること。 5 消防団指揮本部の運営に関すること。 |
分団 | 分団長 副分団長 | 1 分団区域内の消防事象の把握に関すること。 2 事故の出動区域内の水利等の確認に関すること。 3 事前計画等の研究に関すること。 4 自己の任務の確認に関すること。 | 1 分団の指揮統制に関すること。 2 出動した分団員の把握に関すること。 3 団本部との連絡に関すること。 4 団本部からの指示命令の伝達に関すること。 5 分団活動状況の把握及び団本部に対する報告に関すること。 6 団指揮本部の支援に関すること。 7 その他消防活動上必要な任務に関すること。 |
上記以外 | 1 ポンプ車を運用し、消防署隊と連携した消火活動を実施すること。 2 消火、救助及び避難誘導に関すること。 3 消防警戒区域の設定に関すること。 4 群衆の整理に関すること。 5 傷病者の応急救護に関すること。 6 広報、飛び火警戒に関すること。 7 情報収集及び報告に関すること。 8 団本部及び指揮本部からの下命事項に関すること。 |
別表第2(第16条関係)
火災現場活動要領
1 消防署隊到着前の活動
活動種別 | 活動内容 | |
消火活動 | 人命救助 | 1 火元建物等の人命検索(聞き込み)、救助活動、避難誘導等人命に係る活動を優先しておこなうものとするが、火災の状況及び装備等を勘案して二次災害の防止に徹底を期す。 2 消防署隊到着時、状況を報告し、指示を受ける。 |
消火 | 1 ポンプ車は必ず水利部署する。 2 消火器等による初期消火活動及び関係者への初期消火活動の指示を行う。 3 要救助者等防護のための援護注水を行う。 4 ポンプ車を活用して火元建物の火勢制圧及び延焼防止のための注水を行う。 5 消防活動上の障害除去を行う。 6 その他消火に必要な活動を行う。 7 消防署隊到着時、状況を報告し、指示を受ける。 | |
情報収集活動 | 情報収集 | 1 火元建物の居住者及び隣接建物の災害弱者の状況把握を行う。 2 火元建物の危険物の有無並びに位置及び数量などの状況把握を行う。 3 関係者、避難者等の状況把握及び確保を行う。 4 付近住民からの各種情報収集を行う。 5 確保した関係者等を消防隊に引き継ぎ、収集した情報を報告する。 |
広報 | 1 消防署隊の誘導を行う。 2 ポンプ車の拡声器を活用し、災害状況について広報を行う。 3 ポンプ車の拡声器を活用し、群衆整理のための広報を行う。 4 付近住民に対する警火心の喚起を行う。 5 異常気象時及び飛火警戒広報を行う。 6 都市ガスの漏えい、油類等の流出時の警戒広報を行う。 7 その他災害活動上、必要な広報を行う。 8 消防署隊到着時は、指示により広報する。 | |
警戒 | 消防警戒 区域設定 | 1 ロープ等による消防警戒区域の設定及び当該区域への出入の禁止若しくは制限を行う。 2 現場保存区域の監視及び警戒を行う。 3 消防署隊到着時、状況を報告し、指示を受ける。 |
飛び火警戒 | 1 高所からの警戒、巡ら等による飛火火災の早期発見を行う。 2 ポンプ車の移動配備又は消火器の集中配備等を行い、付近住民等の協力を得ての飛び火警戒を実施する。 3 消防署隊到着時、状況を報告し、指示を受ける。 |
2 消防署隊と連携して行う活動
活動種別 | 活動内容 |
水利部署及びホース延長 | 1 吸水措置の補助及び水利部署障害の排除を行う。 2 水量の少ない河川の溜水措置、部署した消防署隊に対する水量確保を行う。 |
1 消防署隊のホース延長を補助する。 2 増加ホース等の搬送及び延長を補助する。 3 延長ホースの曲折部等の修正を行う。 | |
注水活動 | 1 分団ポンプ車により注水活動を実施する。 2 注水障害の除去を行う。 3 ホースからの漏水防止処置を行う。 |
中継活動 | 1 消防署隊のポンプ車に中継する。 |
資器材の活用 | 1 積載はしごの搬送を行う。 2 積載はしごの架てい及び確保は可能な範囲で行う。 3 防水シートの搬送及び水損防止活動を行う。 4 破壊器具の搬送及び活用補助を行う。 5 呼吸保護具及び呼びボンベの搬送を行う。 6 照明活動を行う。 7 ホース破断防止活動を実施する。 8 その他消防団及び消防署隊の保有する資器材を活用した活動を行う。 |
救護及び搬送 | 1 消防団及び消防署隊が救出した者及び避難者を救護所へ搬送する。 2 普通救命講習修了者は、救急隊と連携して応急救護活動を及び搬送活動を行う。 3 現場救護所における活動支援を行う。 |
充水 | 1 消防団及び消防署隊が部署した防火水槽等への充水を行う。 2 充水に使用する水利は、団指揮本部及び指揮本部の指示を受ける。 |
撤収等 | 1 分団長上位の階級又は先任の団員は出動団員のけが等の有無を確認する。 2 自己分団及び消防署隊が協力して資機材の撤収を行う。 3 使用資機材の員数及び損傷の有無を確認する。 4 人員及び資機材の異常の有無を団指揮本部へ報告する。 |
その他 | 1 その他団指揮本部及び指揮本部から命令された消防活動を実施する。 |
再出火防止 | 1 ポンプ車は水利部署し、ホース延長を行い、消防署隊引き上げ後の再出火防止活動を行う。 2 異状を認めた時は速やかに消防署隊へ連絡し指示を受ける。 3 自己分団が引き揚げる場合は、団本部又は消防署隊の指示により行うものとし、必ず次に配備する分団若しくは消防署隊へ確実に申し送りを行う。 |
別表第3(第18条関係)
その他の災害発生時の任務及び活動要領等
種別 | 団本部・分団 | 内容 |
参集場所 | 団本部 | 1 災害発生現場に出動する。 |
分団 | 1 各分団詰所に参集する。 なお、現場への出動は団長の出動命令による。 | |
任務 | 団本部 | 1 消防団現場本部の設置・運営に関すること。 2 各分団の出動命令に関すること。 3 消防署現場指揮本部との連携に関すること。 4 出動分団の任務命令に関すること。 5 活動状況等の把握に関すること。 |
分団 | 1 消防団現場本部からの命令に基づく、団員の任務分担、救助、救護活動に関すること。 2 分団の指揮及び活動状況の報告に関すること。 | |
活動要領 | 団本部 | 1 消防団現場本部を設置する。 2 消防署現場指揮本部との連携強化を図る。 3 各分団の指揮活動を行う。 4 災害現場の指揮活動を行う。 |
分団 | 1 分団員を指揮し、救助・救護活動を行う。 2 市防災倉庫等から救助・救護資器材の搬送を行う。 3 活動状況を把握し、消防団現場本部へ報告する。 | |
服装 | 団本部・分団 | 作業服、網上げ靴、保安帽を原則とする。 |
別表第4(第22条関係)
水災時の活動上の任務
団本部・分団 | 統裁者 | 任務内容 |
団本部 | 団長 | 1 消防団本部の運営に関すること。 2 分団の出動命令に関すること。 3 署隊本部との連絡調整に関すること。 4 団員の参集・活動状況の把握と記録に関すること。 5 市全域の被害状況等の把握に関すること。 6 水防現場における局面指揮に関すること。 7 応援要請及び応援隊の派遣に関すること。 8 その他、団長が必要と認めた任務及び庶務に関すること。 |
分団 | 分団長 | 1 水防部隊の編成に関すること。 2 分団受持区域内の警戒活動及び水防活動に関すること。 3 分団員の参集状況に関すること。 4 分団受持区域内の被害状況等の把握と団本部への報告に関すること。 5 ポンプ車を活用した活動に関すること。 6 水防工法活動に関すること。 7 活動現場における情報収集に関すること。 8 活動現場における監視警戒に関すること。 9 住民に対する避難誘導及び広報に関すること。 10 後方支援に関すること。 11 団本部からの指示及び命令の処理に関すること。 12 その他、分団長が必要と認めた任務に関すること。 |
別表第5(第23条関係)
水災時の活動要領
団本部・分団 | 統裁者 | 活動内容 |
団本部 | 団長 | 1 団本部を開設し、活動体制を確立する。 2 災害現場での局面指揮を行う。 3 各分団の出動体制を把握する。 4 署隊本部との連絡調整を行う。 5 分団への指示命令を行う。 6 署隊本部及び各分団長の要請による応援隊の出動命令を行う。 7 各分団の参集状況の集計と活動状況を把握する。 8 水災・救助等の情報の集計を行う。 9 水防現場の指揮活動を行う。 |
分団 | 分団長 | 1 団本部からの出動命令により水防活動を行う。 2 参集した分団員への任務付与を行う。 3 ポンプ車を活用した排水作業等の活動を行う。 4 道路管理者等と協力した道路監視活動を行う。 5 河川の監視活動を行う。 6 災害出動した場合は、分団の指揮、活動状況、情報収集等を把握し団本部へ報告する。 7 市防災倉庫から水防現場に資器材の搬送を行う。 8 監視警戒、被害状況を団本部へ報告する。 9 その他団本部から命令のあった事項へ対応する。 |
別表第6(第27条関係)
震災時の活動上の任務
団本部・分団 | 統裁者 | 任務内容 |
団本部 | 団長 | 1 消防団本部の運営に関すること。 2 分団の指揮統制に関すること。 3 分団の出動命令に関すること。 4 署隊本部との連絡調整に関すること。 5 応援要請に関すること。 6 団員の参集・活動状況の把握と記録に関すること。 7 市全域の被害状況等の把握に関すること。 8 資機材の調達に関すること。 9 その他、団長が必要と認めた任務に関すること。 |
分団 | 分団長 | 1 分団受持区域内で災害が発生した場合の出動に関すること。 2 消防隊と連携した消火活動に関すること。 3 延焼阻止線の設定に関すること。 4 延焼防止後における残火処理に関すること。 5 分団ポンプ車の中継による遠距離送水に関すること。 6 消防水利への充水に関すること。 7 災害に遭遇した際の初期対応に関すること。 8 救助、応急救護、負傷者の搬送に関すること。 9 担当区域巡回及び住民広報に関すること。 10 分団活動の指揮及び活動状況の把握に関すること。 11 分団員の参集状況に関すること。 12 分団受持区域内の被害状況等の把握と団本部への報告に関すること。 13 団本部からの指示及び命令の処理に関すること。 14 その他、分団長が必要と認めた任務に関すること。 |
別表第7(第28条関係)
震災時の活動要領
1 共通事項
項目 | 活動内容 | |
警戒宣言発令 | 警戒宣言発令に伴い、参集を命じられた場合 | 1 自宅の出火防止措置等、家族に対して必要な指示をする。 2 参集順路における情報収集を行い、分団施設へ参集する。 3 収集した情報を団本部へ報告する。 4 参集した団員で初動体制を確立する。 5 住民に対して出火防止、初期消火等の必要な事前対策を呼び掛ける。 6 その他市長、署隊からの要請に基づく活動を実施する。 |
震災発生時で参集する場合 | 参集開始 | 参集発令を覚知した時は、自宅等の出火防止措置を行うとともに、家族等に対して必要な指示及び措置を行い、直ちに参集場所に参集する。 |
参集途上における活動要領 | 1 災害に遭遇した場合は、必要な措置を取るとともに、可能な限り所属分団若しくは団本部へ通報する。 2 次の事項に係る情報収集を行う。 (1) 道路の状況(交通障害箇所、線路の状況、危険物の流出及びガスの漏えい個所の有無、所在、被害程度等) (2) 高架橋、橋梁等の状況 (3) 地域の被害状況(火災、救助事象、がけ崩れ、家屋の倒壊等) (4) その他災害活動上必要と認められる事項 | |
参集場所へ到着後の措置 | 1 団員は分団長、分団長は団長へ収集した情報を報告する。 2 団長及び分団長は団及び各分団の参集状況を把握し、所定の活動又は被災状況に応じた活動を行う。 3 団長又は分団長の指示・命令により活動する。 | |
避難場所の防護活動要領 | 1 使用水利は、防火水そう、河川等とする。 2 防護活動は、分団のポンプ車単位で活動するものとし、防護担当面を決定して行うものとする。 3 注水要領は、周囲の火流及び飛び火から避難住民の安全を確保することを主眼とする。 |
2 任務別事項
担当及び項目 | 活動内容 | |||
団本部 | 団長 各副団長 | 1 署隊本部へ副団長が出向し、署隊本部と団本部が協力した活動体制を確立する。 2 災害の状況により団長の命令により副団長が局面指揮を行う。 3 署隊本部からの下命、依頼事項について各分団へ指示・命令する。 4 署隊本部との連絡調整を行う。 5 応援命令等の発令を行う。 6 各分団の参集状況を集計し把握する。 7 市内の被害状況及び活動状況を把握する。 8 情報の処理、記録の集計を行う。 9 団員及び家族の被災状況を把握する。 10 必要により資機材の調達を行う。 11 その他必要な庶務を行う。 | ||
分団 | 分団長 副分団長 部長 団員 | 1 分団における活動体制を確立する。 2 分団員の参集状況を把握し、団本部へ報告する。 3 団本部からの下命事項について分団員へ伝達する。 4 分団区域内の被害状況の把握を行い、団本部へ報告する。 5 分団の活動指揮及び活動状況を把握する。 6 駆け付け等による通報者等の対応を行う。 | ||
分団(消火活動時) | 消火活動要領 | 発災前発災初期における活動 | 1 消火活動に必要な資機材及び救助資器材の点検・準備並びにホース、予備燃料等の増載等、早期に活動体制を確立する。 2 担当区域内における火災に出動し、消火活動を実施する。 3 火災の早期発見と一挙鎮圧を図るための活動を行う。 | |
消火活動の原則 | 延焼火災多発時及び延焼拡大火災における消火活動 | 1 団本部の指示又は命令により活動することを原則とする。 2 消火担当分団の集結又は署隊との連携により活動する。 3 署隊との連携による活動は、消防署隊の指揮者の命令による。 4 延焼防止後又は延焼阻止前であっても、消防署隊が転戦した場合は、消火活動に従事する。 5 延焼阻止線の設定は、消防署隊と連携した活動とする。 6 避難道路の確保及び避難場所周辺の消火活動を優先する。 7 市街地への延焼阻止を主眼として活動する。 8 重要度かつ危険度の高い地域に発生した火災を優先して活動する。 | ||
重要対象物周辺からと一般市街地からの同時出火時の消火活動 | 重要対象物の周辺の火災を優先して活動する。 | |||
消火活動の開始の時期 | 1 震災初期において担当区域内の火災を覚知した場合は、分団長若しくは団長(団本部経由)へ報告するとともに速やかに出動し、消火活動を行う。 2 出動した火災の規模が1個分団では延焼阻止困難と判断される火災については、団本部に状況を報告し、団本部の指示又は命令に基づき活動する。 | |||
具体的な消火活動要領 | 水利部署要領 | 1 使用水利は原則として消火栓以外の水利とする。 2 充水及び送水時における水源は、プール、受水槽等とする。 | ||
筒先部署要領 | 1 注水死角に留意し、一挙鎮圧を図る。 2 努めて移動注水を行い、担当火面長を広く取り効果的な消火活動を行う。 | |||
注水要領 | 1 ポンプ車の放水は2口放水を原則とする。 2 使用水利の水量が不足するおそれがある場合は、火点外周への延焼防止を主眼とする。 3 努めて大口径のノズルを使用する。 | |||
飛火警戒要領 | 1 飛火警戒は、消防署隊の指揮者の命令により実施する。 2 飛火警戒活動は、延焼拡大状況、風位、風速、付近の建物の状況等を勘案して重点地域を決定し、当該地域の住民に対して飛火に対する警火心と対応処置を喚起する。 | |||
転戦要領 | 1 震災初期における転戦は、延焼阻止後自主防災組織等のみで消火可能と判断され、かつ、担当区域内での他の延焼火災を覚知した場合とする。 2 転戦する場合は、団本部に報告し、転戦先での活動に必要な最小資器材を撤収して転戦する。 3 その他の要件での転戦は団長の命令による。 | |||
消防署所の警戒警備要領 | 1 自己分団の担当区域内に火災の発生がなく、消防署所の隊が管外の火災に応援出場した場合は、あらかじめ指定された分団がポンプ車で指定消防署所に移動して周辺の警戒警備を担当する。 2 消防署所に移動した分団は、署隊本部の指令による、団長の命令により活動する。 | |||
火災以外所事象に対する支援活動要領 | 救助、救急事象への応援 | 担当区域内に火災の発生がない場合において支援する。ただし、他の区域への消火活動応援命令があった場合は、当該命令を優先する。 | ||
同時に複数の救助、救急事象が発生した場合 | 少数の団員で多数の人命が救助できる事象及び不特定多数の人命危険が予想される事象(高層建物地下街等)を優先する。 | |||
活動の優先 | 救命措置を必要とする重傷者の救助を優先する。 | |||
その他の事象への支援 | 火災、救助、救急事象の発生のない場合、他の事象への支援は団長の命令により活動する。 | |||
分団(消防隊応援活動時) | 指定署所到着時の措置 | 1 任務の指定の確認及び支援内容の再確認をする。 2 全ての活動は、消防署隊の指揮者の指示による。 | ||
出動の原則 | 出動の範囲は、東久留米市内で発生した災害とし、市外への災害へは団長の命令による。 | |||
主な現場活動 | 1 消防車両の誘導及び障害物の除去を行う。 2 吸水補助、ホース延長及び筒先補助又は担当する。 3 資機材の搬送及び使用資機材の収納を行う。 4 災害現場付近の群衆の整理を行う。 5 その他消防署隊の指揮者の下命事項を遂行する。 | |||
消防職員の確保が完了して任務が解除された場合 | 分団施設に戻り、団長の命令により活動する。 | |||
分団(住民指導時) | 主な活動要領 | 1 警戒宣言発令時における担当区域内の住民等の動向把握を行う。 2 住民に出火防止及び初期消火の呼び掛けを行う。 3 救助、応急救護、傷病者の搬送活動を行う。 | ||
状況別活動の優先順位 | 発災初期 | 担当区域内を巡回し、出火防止の呼びかけ及び初期消火の指示を最優先として行う。 | ||
火災に遭遇した場合 | 住民と協力し、初期消火を行い一挙鎮圧を図る。 | |||
火災が消火不能の場合 | 救助活動を優先し、団本部へ報告し、応援を求める。 | |||
署隊本部及び消防署隊の指揮者から依頼・下命があった場合 | 当該依頼・下命事項を優先した活動を行う。 | |||
担当区域に火災発生がない場合 | 救助活動、応急救護活動及び搬送活動に従事する。 | |||
同時に複数の救助、救急事象が発生した場合 | 少数の団員で多数の人命が救助できる事象及び不特定多数の人命危険が予想される事象(高層建物地下街等)を優先する。 | |||
応急救護活動の優先 | 救命処置を必要とする重傷者を優先する。 | |||
他の事象への支援 | 担当区域内に、火災、救助及び救急事象の発生がない場合、他の活動及び他の分団区域への支援は団長の命令により行う。 | |||
分団(情報収集活動時) | 主な活動要領 | 1 警戒宣言発令時における担当区域内の住民等の動向把握を行う。 2 火災及び救助事象の発見に努める。 3 団本部から伝達された指示された活動を行う。 | ||
発見初期 | 担当区域内を巡回し、情報収集伝票等を活用して被害情報等の収集を行う。 | |||
災害に遭遇した場合 | 付近住民に対して、必要な指示を行うとともに必要最小限の措置を取り、団本部等に通報する。 |