○東久留米市排水設備設置義務の免除に関する事務取扱い要綱

平成18年8月14日

訓令乙第118号

(目的)

第1 この要綱は、下水道法(昭和33年法律第79号。(以下「法」という。)第10条第1項ただし書の規定に基づき、下水排除者に対する排水設備設置義務の免除(以下「免除」という。)に関して必要な事項を定めることにより、河川の常時安定した水量確保や水質保全に繋がる環境用水的な働きを向上させ、もって業務の統一的かつ適正な執行を図ることを目的とする。

(免除の要件)

第2 東久留米市長(以下「市長」という。)は、次の各号の要件に該当した場合は、免除を行うことができる。

(1) 免除に係る下水は、次に掲げるものであること。ただし、水洗便所から排除される汚水及び雑排水を除く。

ア 水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号。以下同じ。)第2条第6項に規定する特定事業場(以下「特定事業場」という。)からの下水

イ 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(平成12年東京都条例第215号。以下「都環境確保条例」という。)第2条第7号に規定する工場(以下「工場」という。)及び第8号に掲げる指定作業場等(以下「指定作業場」という。)からの下水

ウ 工事等で発生する湧水のうち、排水先である水質汚濁防止法第2条第1項に規定する公共用水域(以下「公共用水域」という。)の管理者等から環境に資する用水として特に活用要請があるもの

(2) 免除に係る下水の排除先が公共用水域であって、当該水域が将来にわたって確保され、かつ、その流末が法第2条第3号に規定する公共下水道(以下「公共下水道」という。)に接続していないものであること。ただし、雨水を排除する排水管を、免除に係る下水の排除先とする場合、管理者と協議すること。

(3) 免除に係る下水の排除時の水質は、その排出先の公共用水域が該当する水質汚濁に係る環境基準である水域類型の該当類型と同等以上の水質とすること。

(4) (3)に規定する水質基準を恒久的及び安定的に維持しうる処理施設を有するとともに、それらを適正に維持管理できる技術的能力及び体制を有すること。ただし、特別の処理をしなくとも(3)に規定する水質基準を満たすものはこの限りでない。

(5) 免除に係る下水の水質状況を測定かつ記録できる次に掲げる監視体制を有すること。ただし、(4)のただし書きの適用を受けるものについては、この限りではない。

ア 連続自動測定のできるpH計及び有機性物質に関する汚染状態を連続自動観測することができる機器を設置していること。

イ 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(昭和46年法律第107号)第7条第1項に規定する公害防止管理者の有資格者のうち、水質関係の公害防止管理者の資格を有する者又は都環境確保条例第106条に規定する公害防止管理者の資格を有する者が専属していること。

(6) 免除に係る下水と公共下水道に流入させる下水とは、排水系統を完全に分離し、かつ、その系統が、容易に確認できること。

(7) 源水の量及び免除に係る下水の排除量が、測定できること。

(8) 免除に係る下水の処理により生じた汚泥は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)に基づき適正に処理され、かつ、将来にわたってそれが継続されること。

2 第2の1の場合のほか、市長が特に必要があると認めるときは免除をすることができる。

(申請書の提出)

第3 新たに免除を受けようとする者は、排水設備設置義務免除申請書(新規・変更)(様式第1号)に申請の日の前30日以内に実施した第2の1の(3)に規定する水質の項目又は物質についての水質試験報告書(様式第2号)を添付して市長に提出しなければならない。ただし、第2の1の(3)に規定する水質の項目又は物質について、市長が特に必要がないと認めたものについては、この限りではない。

2 免除期間満了後も引き続き免除を受けようとする者は、免除期間満了の日の30日前から10日前までの間に、排水設備設置義務免除申請書(継続)(様式第3号)を提出しなければならない。

3 免除を受けた者が免除に関する事項を変更しようとする場合は、変更の40日前までに、排水設備設置義務免除申請書(新規・変更)(様式第1号)を提出しなければならない。

(免除期間)

第4 特定事業場、工場及び指定作業場からの下水の免除期間は、次の各号のとおりとする。

(1) 新たに免除を受けたときは、その免除を受けた日から2年を経過した日の属する年度の末日までとする。

(2) 継続して免除を受ける場合は、免除を受けた日から3年間とする。

2 第4の1以外の下水

(1) 新たに免除を受けたときは、その免除を受けた日から4年を経過した日の属する年度の末日までとする。

(2) 継続して免除を受ける場合は、免除を受けた日から5年間とする。

3 第4の1又は2により免除を受ける場合、下水を排除する予定期間がそれぞれの期間より短いときは、その予定期間の属する年度の末日とする。

(日常の水質管理)

第5 免除を受けた者には、免除に係る下水の水質に応じて日常の水質管理を行う項目又は物質を指定し、次の各号の方法により測定を行わなければならない。この場合において、その結果の記録を5年間保存しなければならない。

(1) 水素イオン濃度指数 pH計により連続自動測定をすること。

(2) 有機性物質に関する汚染状態 生物化学的酸素要求量又は化学的酸素要求量と相関関係にある項目を測定できる機器により連続自動測定すること。

(3) 生物化学的酸素要求量 14日を越えない排水の期間ごとに1回以上測定すること。

(4) その他の項目又は物質 7日を超えない排水の期間ごとに1回以上測定すること。

(水質試験の実施)

第6 免除を受けた者は、第3の1の申請時の水質試験のほか、免除に係る下水の水質に応じて必要と認める項目又は物質を指定し、免除期間中は、免除を受けた日の属する月から3箇月間ごとに水質試験を実施させ、その翌月までに水質試験報告書を提出しなければならない。ただし、市長は、免除を受けた者が行う水質試験の回数について必要に応じて指導することができる。

(水質試験の実施機関)

第7 第3の1及び第6の水質試験は、計量法(平成4年法律第51号)に規定する計量証明の事業の登録を受けた自己以外の事業所又は公的機関に行わせるものとする。

(日常の水質管理及び水質試験の試料の採取)

第8 試料の採取箇所は、免除に係る下水の排除口とする。この場合において、排除口が複数ある場合には、それぞれの排除口で採取させるものとする。

2 試料の採取は、水質が一番悪化していると推定される日時に行わせるものとする。

3 その他採取方法は、日本産業規格K0094に定める方法により行わせるものとする。

4 水質試験の試料を採取させるにあたって市長が必要と認めた場合は、環境担当職員及び主管課職員が、立ち会うものとする。

(日常の水質管理及び水質試験の方法)

第9 日常の水質管理及び水質試験は、次に掲げる各号の方法により行うものとする。

(1) 外観 日本産業規格K0102・8に定める方法

(2) 臭気 日本産業規格K0102・10・1に定める方法

(3) 水温 日本産業規格K0102・7・2に定める方法

(4) その他の項目 排水基準を定める総理府令(昭和46総理府令第35号)第2条に基づき環境大臣が定める排水基準に係る検定方法(昭和49年環境庁告示第64号)

(汚泥の処理・処分状況の報告)

第10 第6の水質試験報告書を提出させる者は、汚泥処理・処分状況報告書(様式第4号)を併せて提出しなければならない。

(免除の決定通知)

第11 市長は、排水設備設置義務免除通知書(様式第5号)を申請者に交付して行うものとする。

(免除の条件)

第12 市長は、免除を行う場合には、原則として次の各号に掲げる事項について条件を付するものとする。

(1) 第2の1の(3)の水質基準に関すること。

(2) 免除に係る下水の排水系統と公共下水道に流入させる排水系統(排水設備)との分離に関すること。

(3) 処理施設等に発生した汚泥等の処理・処分に関すること。

(4) 源水の量及び排除量の種類別(水道水、工業用水、地下水等)測定に関すること。

(5) 日常の水質管理に関すること。

(6) 水質試験の実施に関すること。

(7) 水質試験の試料の採取時における環境担当職員及び主管課職員の立会いに関すること。

(8) 日常の水質管理及び水質試験の方法に関すること。

(9) 公共用水域の管理者の許可に関すること。

(10) 免除に係る事項を変更する場合の申請に関すること。

(11) 第14の届出事項に関すること。

(12) 係員の立入検査、試料の提出及び報告に関すること。

(13) 免除の継続申請に関すること。

(14) その他市長が必要と認める事項

(免除に付記する事項)

第13 市長は、免除を行う場合には、第12の条件のほか、次の各号に掲げる事項を付記するものとする。

(1) 免除を受けた者が、偽りその他不正な手段により免除を受けたとき、免除に付した条件に違反したとき又は虚偽の報告をしたときは、法第38条の規定により免除を取り消し、若しくはその条件を変更し、又は必要な措置を命ずることがあること。

(2) 関係法令の改正又はその他の事情により許可条件を変更することがあること。

(3) 審査請求ができること。

(届出事項)

第14 新たに免除を受けた者は、免除を受けた日から30日以内に当該公共用水域の管理者から許可された公共水域に関する土地の占用又は流水の占用等の許可書の写しを市長に提出しなければならない。

2 免除を受けた者は、免除期間内に当該公共用水域に関する土地の占用又は流水の占用等の許可を引き続き受ける必要が生じた場合は、速やかに当該公共水域の管理者から許可を受け、その許可書を受け取った日から10日以内に写しを市長に提出しなければならない。

3 排除施設の使用を免除期間内に休止し、若しくは廃止し、又は休止しているその施設の使用を再開しようとする者には、免除施設使用(休止 廃止)(様式第6号)又は排除使節使用再開届(様式第7号)を提出しなければならない。

(監督処分)

第15 免除を受けた者が、偽りその他不正な手段により免除を受けたとき、免除に付した条件に違反したとき、又は虚偽の報告をしたときには、市長は、法第38条の規定に基づき免除を取り消し、若しくはその条件を変更し、又は必要な措置を命ずるものとする。

(標準処理期間)

第16 標準処理期間は、申請書等を提出した日から起算し、東久留米市の休日、書類等の補正に必要な日数を除外した期間とする。

(1) 新規又は変更申請の場合 40日間

(2) 継続申請の場合 10日間

(報告)

第17 主管課長は、この要綱に基づき新たに免除を行った場合及び第14の3の届出があった場合には、主管部長に報告するものとする。

(その他)

第18 市長は、免除の事務の執行にあたっては、東京都環境局及び公共用水域の管理者と密接な調整を行うものとする。

この訓令は、平成18年8月15日から施行する。

(平成19年12月26日訓令乙第152号)

この訓令は、平成20年1月1日から施行する。

(平成30年12月3日訓令乙第208号)

この訓令は、平成30年12月3日から施行する。

(令和元年7月26日訓令乙第18号)

この訓令は、令和元年7月26日から施行する。

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東久留米市排水設備設置義務の免除に関する事務取扱い要綱

平成18年8月14日 訓令乙第118号

(令和元年7月26日施行)

体系情報
第8類 都市建設部/第4章 施設建設課
沿革情報
平成18年8月14日 訓令乙第118号
平成19年12月26日 訓令乙第152号
平成30年12月3日 訓令乙第208号
令和元年7月26日 訓令乙第18号