○東久留米市障害者就労支援事業実施要綱

平成22年3月11日

訓令乙第13号

(目的)

第1 この要綱は、障害者の一般就労の機会の拡大を図るとともに、障害者が安心して働き続けられるよう、身近な地域において就労面と生活面の支援を一体的に提供することにより、障害者の就労意欲の向上と一般就労の促進を図り、もって障害者の自立と社会参加の一層の促進に資することを目的とする。

(事業の実施)

第2 東久留米市は、この事業の全部又は一部について、適切に運営することができると認められる社会福祉法人、特定非営利活動法人等(以下「受託事業所」という。)に委託することができる。

(障害者)

第3 この要綱において障害者とは、次の各号のいずれかに該当するものとする。

(1) 身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)に基づく身体障害者手帳の交付を受けた者

(2) 東京都知事の定めるところにより交付された愛の手帳又は療育手帳制度要綱(昭和48年9月27日厚生省発児第156号厚生事務次官通知)に基づく療育手帳の交付を受けた者

(3) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)に基づく精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者

(4) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行令(平成18年政令第10号)第1条に基づき厚生労働大臣が定める特殊疾病に罹患する難病者

(5) その他東久留米市長(以下「市長」という。)が一定の障害があると認める者

(支援対象者)

第4 この事業による支援の対象者(以下「支援対象者」という。)は、一般就労が可能でかつおおむね60歳未満の障害者のうち、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 東久留米市内(以下「市内」という。)に居住しているものであって一般就労をし、又は一般就労を希望する者

(2) 東久留米市外に居住しているものであって次のいずれかに該当する者

ア 市内の福祉施設に福祉的就労をしているものであって一般就労を希望する者

イ 市内の企業等に一般就労をし、又は一般就労を希望する者

(3) その他市長が特にこの事業による支援を必要と認める者

(事業内容)

第5 市長(この事業を委託した場合の受託事業所も含む。以下同じ)は、支援対象者の申請に基づき、利用の登録を行うものとする。

2 市長は、利用の登録を行った者(以下「利用者」という。)の当該申請に応じて、次に掲げる支援の全部又は一部を行うものとする。

(1) 就労面の支援

ア 職業相談 利用者若しくはその家族又は事業主等からの就労全般に関する相談

イ 就職準備支援 利用者の適性及び力量を把握し、就労意欲及び職業能力を高めるなどの当該利用者の一般就労に向けた支援

ウ 職場開拓 公共職業安定所への同行、独自の職場開拓等により利用者の求職活動の支援

エ 職場実習支援 利用者の職場実習に際して、当該利用者に対し通勤の援助並びに実習先での職務分析及び実務援助を行うほか、事業主等に利用者に対する理解を求め、職場環境の調整等

オ 職場定着支援 一般就労に係る労働契約の締結、職場でのトラブルの予防又は解決のための助言又は調整その他の利用者が安心して働き続けられるための支援

カ 離職時の調整及び離職後の支援 利用者が離職する場合における事業主等との調整及び諸手続並びに利用者が離職した後の生活設計等の相談等

(2) 生活面の支援

ア 日常生活の支援 利用者の日常生活のリズムの調整、健康管理、金銭管理等に関する相談又は助言

イ 安心して職業生活を続けられるための支援 就職前及び就職後の利用者に係る不安や悩みを解消するためのカウンセリング、家庭又は職場における対人関係に関する相談又は調整、単身生活を希望する者に対する住居の確保、年金等の申請、福祉サービス等の利用援助等

ウ 豊かな社会生活を築くための支援 利用者の就業後の時間、休日等の過ごし方及び金銭管理に関する助言並びに趣味、地域交流その他の社会的活動への参加及び本人活動等の育成に係る支援

エ 将来設計及び本人の自己決定支援 利用者の自立、結婚、出産、育児等の将来設計に係る相談に応じ、利用者の自己選択及び自己決定の支援

3 市長は、地域開拓促進として、次に掲げる業務の全部又は一部を行うことができる(以下「地域開拓促進」という。)

(1) 就労希望者の積極的な掘り起こし

障害者の特性、状況を踏まえつつ、障害者の就労面における可能性、適正を見極め、福祉施設等から一般就労を希望する障害者の掘り起こしを行う。

(2) 一般就労への働きかけや意識改革

福祉施設等へ出向き、施設経営者、職員、家族、障害者本人に対して、一般就労に対する意識づけ、意識改革などの専門的支援を担う。

(3) 障害者雇用に取り組む企業等への支援

企業等に対する障害者雇用へのアプローチ・新規開拓、障害者雇用に対する不安解消、雇用後の継続的な助言・支援等を行う。

(コーディネーターの配置)

第6 市長は、事業を効果的かつ効率的に運営するため、就労面の支援を担当する就労支援コーディネーター、生活面の支援を担当する生活支援コーディネーター及び地域開拓促進を担当する地域開拓促進コーディネーター(以下「コーディネーター」という。)をそれぞれ配置し、相互に連携して利用者の支援につとめるものとする。

2 市長は、就労支援コーディネーター及び生活支援コーディネーターには、特定の資格を有することを要しないが、障害者の就労支援と生活支援に関する相当の知識と経験を有する者を選任するものとする。また、地域開拓促進コーディネーターについては、特定の資格を有することを要しないが、障害者の障害特性、支援方法等について一定の知識経験を有している者で、障害者の一般就労に関する実績、経験を有している者をもって充てるものとする。

3 コーディネーターの配置数は、次のとおりとする。

(1) 就労支援コーディネーター 常勤1人以上

(2) 生活支援コーディネーター 常勤1人以上

(3) 地域開拓促進コーディネーター 非常勤1人以上

4 第6の3第3号の地域開発コーディネーターについては、第5の3に規定する地域開拓促進を実施するときのみ配置するものとする。

(コーディネーターの責務等)

第7 コーディネーターは、利用者、家族、関係者及び関係機関から収集した情報により相互に協議し、利用者等の合意を得ながら、個別支援計画を作成するものとする。

2 コーディネーターは、利用者等への支援を行った場合は、その具体的な支援内容や利用者等の状況等について記録するものとする。

3 コーディネーターは、支援業務を行うに当たっては、利用者の人権を尊重し、業務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。なお、コーディネーターの職を退いた後も同様とする。

(事業実施に係る留意事項)

第8 市長は、この事業を実施するときは、支援対象者等に分かりやすい支援拠点を設置し、事業の内容について市民に周知するものとする。

2 市長は、支援対象者等のプライバシーが守られる相談室を確保するものとする。

3 市長は、利用者等の支援の経過等について整理し、関係書類等を保管するものとする。

4 市長は、この事業に係る経理と他の事業に係る経理とを明確に区分するものとする。

5 市長は、この事業が効果的かつ円滑に行われるよう、コーディネーター、保健、福祉、教育、労働等の行政機関の職員及び就労移行支援事業所等の職員と相互の情報交換や連携を図るために、就労支援関係者のネットワークの整備に努めるものとする。

(受託事業者に対する市の役割)

第9 市長は、受託事業者に対して年1回以上、定期的にこの事業の実施状況について報告を求め、必要に応じて調査を行うものとする。

2 市長は、第9の1の調査の結果、この事業が適切に実施されていないと認める場合は、当該事業に係る委託を取り消すものとする。

(その他)

第10 この要綱に定めるもののほか、事業の実施に必要な事項は、市長が別に定める。

この訓令は、平成22年4月1日から施行する。

(平成24年3月14日訓令乙第44号)

この訓令は、平成24年4月1日から施行する。

(平成27年3月18日訓令乙第60号)

この訓令は、平成27年4月1日から施行する。

東久留米市障害者就労支援事業実施要綱

平成22年3月11日 訓令乙第13号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第6類 福祉保健部/第2章 障害福祉課
沿革情報
平成22年3月11日 訓令乙第13号
平成24年3月14日 訓令乙第44号
平成27年3月18日 訓令乙第60号