○東久留米市公共工事の前払金及び中間前払金取扱要綱

令和3年3月3日

訓令乙第13号

(趣旨)

第1 この要綱は、東久留米市契約事務規則(平成9年東久留米市規則第20号。以下「規則」という。)第48条による公共工事の前払金及び第48条の2による中間前払金に関する事務の取扱いについて、規則に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(前金払の対象)

第2 前金払の対象は、東久留米市(以下「市」という。)が発注する土木工事、建築工事及び設備工事(以下「公共工事」という。)並びに土木建築に関する工事の設計、調査及び測量等(以下「工事設計等」という。)とする。

(前払金の制限)

第3 第2の規定にかかわらず、前払金の対象となる公共工事及び工事設計等のうち次に掲げるものは、前払金を支払わない。

(1) 契約金額が公共工事については130万円未満、工事設計等については50万円未満のもの

(2) 材料を支給する工事で、契約金額に支給材料の額を加えた額の4割以上の額の材料を支給するもの

2 前項に定める場合のほか、市長は、予算執行上の都合その他やむを得ない理由があると認めるとき、又は前金払の必要がないと認めるときは、前払金の全部又は一部を支払わないことができる。

(前金払の率)

第4 前金払の率は、公共工事については契約金額の4割、工事設計等については契約金額の3割とする。

(前払金の最高限度額)

第5 第4の規定にかかわらず、前払金の最高限度額は、1件の契約につき1億円とする。

(前払金の端数整理)

第6 前払金に10万円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。

(前金払の対象及び率等の明示)

第7 前金払の対象とされる公共工事及び工事設計等並びに前金払の率等については、入札条件又は見積条件としてあらかじめ入札参加者等に対し、これを明示するものとする。

(前金払に関する特約事項)

第8 前払金を支払う公共工事及び工事設計等の請負契約には、次の各号に掲げる事項を前払金に関する特約として付するものとする。

(1) 所定の金額を限度として前払金を支払うこと。

(2) 前払金の請求手続に関すること。

(3) 契約金額の変更に伴う前払金の追加払又は返還に関すること。

(4) 前払金の使途制限に関すること。

(5) 保証契約の変更に関すること。

(6) 保証契約が解約された場合等における前払金の返還に関すること。

(前払金の請求手続)

第9 前払金の請求は、契約締結後、契約の相手方が公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第2条第4項に規定する保証事業会社(以下「保証事業会社」という。)と保証契約を締結し、その保証証書を市に提出させたうえで速やかに行わせるものとする。

2 前項の規定にかかわらず、公共工事及び工事設計等の着手時期を別に指定するときその他市長が必要と認めるときは、その請求時期を別に指定することができる。

3 市長は、前払金の請求を受けたときは、遅滞なくこれを支払うものとする。

4 第1項の規定による保証証書の提出は、市長が認める場合においては、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)により行うことができる。

(契約金額の変更に伴う前払金の追加払又は返還)

第10 規則第48条第2項の規定により前払金を追加払し、又は返還させる場合における前払金の額は、次の各号に定めるところによるものとする。ただし、前払金を追加払する場合においても、前払金の合計額は、第5に規定する限度額を超えることができないものとする。

(1) 契約金額を増額した場合 増額後の契約金額の第4に規定する前払金の率(当初の前払金の支給率が第4に規定する前払金の率を下回るときは、その率とする。次号において同じ。)に相当する額(10万円未満の端数は切り捨てる。次号において同じ。)から支払済みの前払金の額を差し引いた額

(2) 契約金額を減額した場合 支払済みの前払金の額から減額後の契約金額の第4に規定する前払金の率に相当する額を差し引いた額

2 規則第48条第2項の規定により前払金を追加払するときは、当該契約変更の日以後、第11の規定による保証契約変更後の保証証書を市に提出させた上で、契約の相手方の請求により行うものとする。

3 規則第48条第2項の規定により前払金を返還させるときは、当該契約変更の日から市長が指定する日(以下「返還期限」という。)までの間に返還させるものとする。この場合において、契約の相手方が返還期限までに当該前払金を返還しないときは、市長は、返還期限の翌日から返還の日までの日数に応じ、未返還額に東久留米市標準契約約款(以下「標準契約約款」という。)に定める率を乗じて得た額を遅延利息として徴収するものとする。

4 規則第48条第2項の規定にかかわらず、市長は、同項の規定により変更をした公共工事及び工事設計等の残工期が30日未満のときその他必要がないと認めるときは、当該変更に伴う前払金を追加払せず、又は返還させないことができる。

(保証契約の変更)

第11 規則第48条第2項の規定により前払金の追加払をしようとするときは、契約の相手方をして保証事業会社との保証契約を変更させ、変更後の保証証書を市長に提出させるものとする。

2 規則第48条第2項の規定により前払金を返還させる場合及び既定の工期が短縮された場合において、契約の相手方が保証契約を変更したときは、変更後の保証証書を市長に提出させるものとする。

3 前2項に掲げるもののほか、保証契約の変更があった場合には、契約の相手方は、変更後の保証証書を市長に提出するものとする。

4 前3項の規定による変更後の保証証書の提出は、市長が認める場合においては、電磁的記録により行うことができる。

(前払金を支払った場合の部分払の限度額)

第12 前払金を支払った公共工事及び工事設計等について部分払をするときは、規則第50条第2項の規定に基づき、標準契約約款に定める計算式により計算して得た額を支払うものとする。

(前払金の使途制限)

第13 前払金は、当該前払金に係る公共工事及び工事設計等に必要な経費以外の経費の支払に充ててはならないものとする。

(保証契約が解約された場合等における前払金の返還)

第14 規則第48条第3項の規定により前払金を返還させる場合において、公共工事及び工事設計等の既済部分があるときは、既に支払った前払金の額からその既済部分の代価に相当する額を差し引いた額を返還させるものとする。

2 市長は、規則第48条第3項第1号及び第3号の該当により前払金を返還させるときは、当該前払金の支払の日から返還の日までの日数に応じ、当該返還額に標準契約約款に定める率を乗じて得た額を遅延利息として徴収するものとする。

3 市長は、規則第48条第3項第2号の該当により前払金を返還させるときは、市長が指定する日の翌日から返還の日までの日数に応じ、当該返還額に標準契約約款に定める率を乗じて得た額を利息として徴収するものとする。

(2年度以上にわたる公共工事及び工事設計等の前払金)

第15 2年度以上にわたる公共工事及び工事設計等であっても、前払金は契約金額の第4に規定する前金払の率に相当する額を支払うものとする。

(債務負担行為を伴う公共工事及び工事設計等の特例)

第16 債務負担行為を伴う公共工事及び工事設計等のうち第5の規定により前払金の全部又は一部を支払うことができなかった場合において、市長が必要と認めるときは、翌年度開始後に前払金を支払うことができるものとする。

(中間前金払の対象)

第17 中間前金払の対象は、規則第48条第1項の規定により前金払をした公共工事のうち、次の各号に掲げる要件を満たしているものとする。

(1) 工期の2分の1を経過していること。

(2) 工程表により工期の2分の1を経過するまでに実施すべきものとされている当該公共工事に係る作業が行われていること。

(3) 既に行われた当該公共工事に係る作業に要する経費が契約金額の2分の1以上の額に相当するものであること。

(中間前金払の制限)

第18 第17の規定にかかわらず、中間前金払の対象となる公共工事のうち、規則第49条に規定する部分払を行うものは、中間前払金を支払わない。

2 前項に定める場合のほか、市長は、予算執行上の都合その他やむを得ない理由があると認めるとき、又は中間前金払の必要がないと認めるときは、中間前払金の全部又は一部を支払わないことができる。

(中間前金払の率)

第19 中間前金払の率は、契約金額の2割とする。

(中間前払金の最高限度額)

第20 第19の規定にかかわらず、中間前払金の最高限度額は、1件の契約につき5,000万円とする。

(中間前金払に係る認定)

第21 中間前払金は、第17各号に掲げる要件を全て満たしていると認められる場合において支払うものとする。

2 市長は、前項に掲げる要件を満たしていることの認定について、中間前払金認定請求書(様式第1号)による請求があった場合は、直ちに調査を行わなければならない。

3 前項の調査は、工事主管課長が行うものとし、当該調査の結果が妥当と認めるときは、認定調書(様式第2号)を作成のうえ、契約の相手方に交付しなければならない。

(中間前払金の請求手続)

第22 中間前払金の請求は、第21の規定による認定後、速やかに行うものとする。ただし、市長が必要と認めるときは、市長は請求時期を別に指定することができる。

2 契約の相手方は、前項の請求をするときは、保証事業会社と当該中間前払金の対象となる公共工事に係る保証契約を締結し、その保証証書を添えなければならない。

3 市長は、前2項の規定による中間前払金の請求を受けたときは、遅滞なくこれを支払うものとする。

(2年度以上にわたる公共工事の中間前払金)

第23 2年度以上にわたる公共工事であっても、中間前払金は契約金額の第19に規定する中間前金払の率に相当する額を支払うものとする。

(準用)

第24 第6から第8まで、第10、第11、第13、第14及び第16の規定は、中間前金払いについて準用する。この場合において、第10各項並びに第11第1項及び第2項中「規則第48条第2項」とあるのは「規則第48条の2第2項の規定により準用する第48条第2項」と、第14項各項中「規則第48条第3項」とあるのは「規則第48条の2第2項の規定により準用する第48条第3項」と読み替えるものとする。

この訓令は、令和3年4月1日から施行する。

(令和5年12月26日訓令乙第125号)

この訓令は、令和6年3月1日から施行する。

画像

画像

東久留米市公共工事の前払金及び中間前払金取扱要綱

令和3年3月3日 訓令乙第13号

(令和6年3月1日施行)

体系情報
第3類 総務部/第4章 管財課
沿革情報
令和3年3月3日 訓令乙第13号
令和5年12月26日 訓令乙第125号