○東久留米市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例

平成26年9月24日

条例第17号

(趣旨)

第1条 この条例は、児童福祉法(昭和22年法律第164号。以下「法」という。)第34条の8の2第1項の規定に基づき、放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準(以下「最低基準」という。)を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条 この条例で使用する用語の意義は、法で使用する用語の例による。

(最低基準の目的)

第3条 最低基準は、東久留米市長(以下「市長」という。)の監督に属する放課後児童健全育成事業を利用している児童(以下「利用者」という。)が、明るくて、衛生的な環境において、素養があり、かつ、適切な訓練を受けた職員の支援により、心身ともに健やかに育成されることを保障するものとする。

(最低基準の向上)

第4条 市長は、東久留米市子ども・子育て会議条例(平成25年東久留米市条例第24号)第1条に規定する東久留米市子ども・子育て会議の意見を聴き、その監督に属する放課後児童健全育成事業を行う者(以下「放課後児童健全育成事業者」という。)に対し、最低基準を超えて、その設備及び運営を向上させるように勧告することができる。

2 東久留米市(以下「市」という。)は、最低基準を常に向上させるように努めるものとする。

(最低基準と放課後児童健全育成事業者)

第5条 放課後児童健全育成事業者は、最低基準を超えて、常に、その設備及び運営を向上させなければならない。

2 最低基準を超えて、設備を有し、又は運営をしている放課後児童健全育成事業者は、最低基準を理由として、その設備又は運営を低下させてはならない。

(放課後児童健全育成事業の一般原則)

第6条 放課後児童健全育成事業における支援は、小学校、特別支援学校等に就学している児童であって、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものにつき、家庭、地域等との連携の下、発達段階に応じた主体的な遊び及び生活が可能となるよう、当該児童の自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立等を図り、もって当該児童の健全な育成を図ることを目的として行われなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、利用者の人権に十分配慮するとともに、一人一人の人格を尊重して、その運営を行わなければならない。

3 放課後児童健全育成事業者は、地域社会との交流及び連携を図り、児童の保護者及び地域社会に対し、当該放課後児童健全育成事業者が行う放課後児童健全育成事業の運営の内容を適切に説明するよう努めなければならない。

4 放課後児童健全育成事業者は、その運営の内容について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。

5 放課後児童健全育成事業を行う場所(以下「放課後児童健全育成事業所」という。)の構造設備は、採光、換気等利用者の保健衛生及び利用者に対する危害防止に十分な考慮を払って設けられなければならない。

(放課後児童健全育成事業者の非常災害対策)

第7条 放課後児童健全育成事業者は、軽便消火器等の消火用具、非常口その他非常災害に必要な設備を設けるとともに、非常災害に対する具体的な計画を策定し、これに対する不断の注意を払い、訓練を行うように努めなければならない。

2 避難及び消火の訓練は、定期的に行わなければならない。

(安全計画の策定等)

第7条の2 放課後児童健全育成事業者は、利用者の安全の確保を図るため、放課後児童健全育成事業所ごとに、当該放課後児童健全育成事業所の設備の安全点検、職員、利用者等に対する事業所外での活動、取組等を含めた放課後児童健全育成事業所での生活その他の日常生活における安全に関する指導、職員の研修及び訓練その他放課後児童健全育成事業所における安全に関する事項についての計画(以下この条において「安全計画」という。)を策定し、当該安全計画に従い必要な措置を講じなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、職員に対し、安全計画について周知するとともに、前項の研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。

3 放課後児童健全育成事業者は、利用者の安全の確保に関して保護者との連携が図られるよう、保護者に対し、安全計画に基づく取組の内容等について周知しなければならない。

4 放課後児童健全育成事業者は、定期的に安全計画の見直しを行い、必要に応じて安全計画の変更を行うものとする。

(自動車を運行する場合の所在の確認)

第7条の3 放課後児童健全育成事業者は、利用者の事業所外での活動、取組等のための移動その他の利用者の移動のために自動車を運行するときは、利用者の乗車及び降車の際に、点呼その他の利用者の所在を確実に把握することができる方法により、利用者の所在を確認しなければならない。

(放課後児童健全育成事業者の職員の一般的要件)

第8条 放課後児童健全育成事業において利用者の支援に従事する職員は、健全な心身を有し、豊かな人間性及び倫理観を備え、児童福祉事業に熱意のある者であって、できる限り児童福祉事業の理論及び実際について訓練を受けたものでなければならない。

(放課後児童健全育成事業者の職員の知識及び技能の向上等)

第9条 放課後児童健全育成事業者の職員は、常に自己研さんに励み、児童の健全な育成を図るために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、職員に対し、その資質の向上のための研修の機会を確保しなければならない。

(設備の基準)

第10条 放課後児童健全育成事業所には、遊び及び生活の場としての機能並びに静養するための機能を備えた区画(以下この条において「専用区画」という。)を設けるほか、支援の提供に必要な設備、備品等を備えなければならない。

2 専用区画の面積は、利用者1人につきおおむね1.65平方メートル以上でなければならない。

3 専用区画及び第1項に規定する設備、備品等(次項において「専用区画等」という。)は、放課後児童健全育成事業所を開所している時間帯を通じて専ら当該放課後児童健全育成事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

4 専用区画等は、衛生及び安全が確保されたものでなければならない。

(職員)

第11条 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所ごとに、放課後児童支援員を置かなければならない。

2 放課後児童支援員の数は、支援の単位ごとに2人以上とする。ただし、その1人を除き、補助員(放課後児童支援員が行う支援について放課後児童支援員を補助する者をいう。第5項において同じ。)をもってこれに代えることができる。

3 放課後児童支援員は、次の各号のいずれかに該当する者であって、都道府県知事又は地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市若しくは同法第252条の22第1項の中核市の長が行う研修を修了したものでなければならない。

(1) 保育士の資格を有する者

(2) 社会福祉士の資格を有する者

(3) 学校教育法(昭和22年法律第26号)の規定による高等学校(旧中等学校令(昭和18年勅令第36号)による中等学校を含む。)若しくは中等教育学校を卒業した者、同法第90条第2項の規定により大学への入学を認められた者若しくは通常の課程による12年の学校教育を修了した者(通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者を含む。)又は文部科学大臣がこれと同等以上の資格を有すると認定した者(第9号において「高等学校卒業者等」という。)であって、2年以上児童福祉事業に従事したもの

(4) 教育職員免許法(昭和24年法律第147号)第4条に規定する免許状を有する者

(5) 学校教育法の規定による大学(旧大学令(大正7年勅令第388号)による大学を含む。)において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者(当該学科又は当該課程を修めて同法の規定による専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)

(6) 学校教育法の規定による大学において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程において優秀な成績で単位を修得したことにより、同法第102条第2項の規定により大学院への入学が認められた者

(7) 学校教育法の規定による大学院において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専攻する研究科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者

(8) 外国の大学において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者

(9) 高等学校卒業者等であり、かつ、2年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者であって、市長が適当と認めたもの

(10) 5年以上放課後児童健全育成事業に従事した者であって、市長が適当と認めたもの

4 第2項の支援の単位は、放課後児童健全育成事業における支援であって、その提供が同時に一又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいい、一の支援の単位を構成する児童の数は、おおむね40人以下とする。

5 放課後児童支援員及び補助員は、支援の単位ごとに専ら当該支援の提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者が20人未満の放課後児童健全育成事業所であって、放課後児童支援員のうち1人を除いた者又は補助員が同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事している場合その他の利用者の支援に支障がない場合は、この限りでない。

(差別的取扱いの禁止)

第12条 放課後児童健全育成事業者は、利用者の国籍、信条又は社会的身分によって、差別的取扱いをしてはならない。

(虐待等の禁止)

第13条 放課後児童健全育成事業者の職員は、利用者に対し、法第33条の10各号に掲げる行為その他当該利用者の心身に有害な影響を与える行為をしてはならない。

(業務継続計画の策定等)

第13条の2 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所ごとに、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する支援の提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下この条において「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、職員に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施するよう努めなければならない。

3 放課後児童健全育成事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うよう努めるものとする。

(衛生管理等)

第14条 放課後児童健全育成事業者は、利用者の使用する設備、食器等及び飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、及び衛生上必要な措置を講じなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように、職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施するよう努めなければならない。

3 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所に、必要な医薬品その他の医療品を備えるとともに、それらの管理を適正に行わなければならない。

(運営規程)

第15条 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所ごとに、次の各号に掲げる事業の運営についての重要事項に関する運営規程を定めておかなければならない。

(1) 事業の目的及び運営の方針

(2) 職員の職種、員数及び職務の内容

(3) 開所している日及び時間

(4) 支援の内容及び当該支援の提供につき利用者の保護者が支払うべき額

(5) 利用定員

(6) 通常の事業の実施地域

(7) 事業の利用に当たっての留意事項

(8) 緊急時等における対応方法

(9) 非常災害対策

(10) 虐待の防止のための措置に関する事項

(11) 前各号に掲げるもののほか、放課後児童健全育成事業の運営に関する重要事項

(帳簿の整備)

第16条 放課後児童健全育成事業者は、職員、財産、収支及び利用者の処遇の状況を明らかにする帳簿を整備しておかなければならない。

(秘密保持等)

第17条 放課後児童健全育成事業者の職員は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、職員であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。

(苦情への対応)

第18条 放課後児童健全育成事業者は、その行った支援に関する利用者、その保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等必要な措置を講じなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、その行った支援に関し、市から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。

3 放課後児童健全育成事業者は、社会福祉法(昭和26年法律第45号)第83条に規定する運営適正化委員会が行う同法第85条第1項の規定による調査にできる限り協力しなければならない。

(開所する時間及び日数)

第19条 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所を開所する時間について、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める時間以上を原則として、利用者の保護者の労働時間、小学校の授業の終了の時刻その他の状況等を考慮して、当該放課後児童健全育成事業所ごとに定める。

(1) 小学校の授業の休業日に行う放課後児童健全育成事業 1日につき8時間

(2) 小学校の授業の休業日以外の日に行う放課後児童健全育成事業 1日につき3時間

2 放課後児童健全育成事業者は、放課後児童健全育成事業所を開所する日数について、1年につき250日以上を原則として、利用者の保護者の就労日数、小学校の授業の休業日その他の状況等を考慮して、当該放課後児童健全育成事業所ごとに定める。

(保護者との連絡)

第20条 放課後児童健全育成事業者は、常に利用者の保護者と密接な連絡をとり、当該利用者の健康及び行動を説明するとともに、支援の内容等につき、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。

(関係機関との連携)

第21条 放課後児童健全育成事業者は、市、児童福祉施設、利用者の通学する小学校等関係機関と密接に連携して利用者の支援に当たらなければならない。

(事故発生時の対応)

第22条 放課後児童健全育成事業者は、利用者に対する支援の提供により事故が発生した場合は、速やかに、市、当該利用者の保護者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。

2 放課後児童健全育成事業者は、利用者に対する支援の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。

(委任)

第23条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成24年法律第67号)の施行の日(次項において「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 施行日から令和2年3月31日までの間、第11条第3項の規定の適用については、同項中「修了したもの」とあるのは「修了したもの(令和2年3月31日までに修了することを予定している者を含む。)」とする。

(東久留米市立学童保育所設置条例の一部改正)

3 東久留米市立学童保育所設置条例(昭和52年東久留米市条例第15号)の一部を次のように改正する。

第1条中「小学校低学年の児童(1年生、2年生及び3年生の児童をいう。)」を「小学校、特別支援学校等に就学している児童」に改める。

(平成28年6月30日条例第21号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和元年9月27日条例第10号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和2年6月30日条例第18号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和5年3月31日条例第8号)

(施行期日)

1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

(安全計画の策定等に係る経過措置)

2 この条例の施行の日から令和6年3月31日までの間、この条例による改正後の東久留米市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例第7条の2の規定の適用については、同条第1項中「講じなければ」とあるのは「講ずるよう努めなければ」と、同条第2項中「実施しなければ」とあるのは「実施するよう努めなければ」と、同条第3項中「周知しなければ」とあるのは「周知するよう努めなければ」とする。

東久留米市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例

平成26年9月24日 条例第17号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第8類 生/第1章 社会福祉
沿革情報
平成26年9月24日 条例第17号
平成28年6月30日 条例第21号
令和元年9月27日 条例第10号
令和2年6月30日 条例第18号
令和5年3月31日 条例第8号